ユウベルアドバイザー

江戸時代はエコ時代☆

江戸時代はエコ時代☆
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現代は物が壊れると新しく買い替えるという大量生産・大量消費の社会です。 しかし、かつて日本には壊れた物を常に修理して使い、ほとんどごみを出さない 時代がありました。
3R(Reduce・Reuse・Recycle)の元祖といえるecoな時代、それが江戸時代です☆

江戸時代はどんな時代?
江戸時代(1603~1868年の265年間)の日本は、鎖国をしていたことから独自の経済や文化が発展を遂げました。輸入することができないため、国内の限られた資源で生活が賄えるように循環型社会が発展し、どんなものでも貴重に扱われ、「リデュース(ごみを出さない)」という概念が自然に形づくられました☆

リユース(再利用) ~使えるものをくり返し使う~
290634物が壊れたからといってすぐに捨てたりしません!
例えば、時代劇などで「傘張り」の仕事風景を見たことはありませんか?当時の傘は竹の骨組みに油紙を張って出来ていたため、紙の張り直しや骨の削り直しをして再利用するのが一般的でした。
「傘張り」の他にも、欠けた陶磁器を接着して直す「瀬戸物焼き接ぎ」、穴があいて使えなくなった古い鍋や釜などに金属板を溶接して修理をする「鋳掛(いかけ)屋」、破れた提灯を張り替え、さらに屋号なども書き入れてくれる「提灯張り替え」、刃物の「研ぎ屋」など、多種多様な生活用品を修理する職人が町にあふれていました。
また、寺子屋で使用していた教科書は学校の備品であったため、1冊の教科書が100年以上使用されていたという記録もあるそうです!すごいですね!

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リサイクル(再生利用) ~再び資源として活かす~
どの製品も大切な資源として最後まで無駄のないように使われました。先述した傘も、ぼろぼろになるまで使われた後、竹の部分は燃料に、油紙は防水性を活かして肉や魚、味噌を包む紙として再利用されました。
また、布が貴重だったため「古着屋」がとても繁盛していました。人々は購入した古着をぼろぼろになるまで着た後、子ども用の着物に仕立て直し、端切れを「端切れ屋」に売りました。子ども用の着物も着られなくなると、おしめや雑巾として使い、最終的には燃やして灰にしました。
さらに、その灰も農業用肥料・洗剤・染料・傷薬など幅広く活用されました。そのため、どこの家や店にも灰を溜めるための箱や小屋があり、溜まった灰を「灰買い」に売っていました。灰までも専門の業者がいて実際に循環させていたというのは世界的にも珍しいそうです♪

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今回はほんの一部でしたが、江戸時代には他にももっと驚くような再利用・再生利用が行われていました。このように、物の一つひとつに専門職人が存在していたからこそ、長い間鎖国をしていても国内のエネルギーや資源だけで生活を送ることが出来ていたようです。
「もったいない」精神は日本人の歴史に深く根付いていることがうかがえますね!江戸時代の循環システムを改めて学ぶことで、私たちも限りある資源を大切にしていく方法を見つけていきたいですね♪

この物語は、南アメリカの先住民に伝わるお話です。
森が燃えていました。森の生きものたちはわれ先にと逃げていきました。でも、クリキンディという名のハチドリだけはいったりきたり。口ばしで水のしずくを1滴ずつ運んでは、火の上に落としていきます。 動物たちがそれを見て 『そんなことをしていったい何になるんだ』といって笑います。クリキンディはこう答えました。
『私は、私にできることをしているだけ』

【 ハチドリ 】 中南米と北米に生息する体長10センチ前後の鳥。ハチのように空中で静止して花の蜜を吸う時に「ブーン」という音を立てることが由来。

最終更新日 2017年01月12日(木)